技術
浅川 啓太
造船技術グループ
入社10年目
KEITA ASAKAWA
※所属部署・入社年次・記事内容は、取材当時のものです。
造船計画の仕事
環境対応・新技術検討
温室効果ガス(GHG)、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などの環境に関するルール動向や技術情報、貨物の輸送効率を向上させるための最新の技術情報を収集。新造船への実装に向けた検討を行う。造船所・メーカーと新技術の共同研究を実施する場合もある。
新造船の仕様検討・発注
新造船の貨物輸送計画を確認し、適切な新造船仕様を検討する。実際に船を動かすユーザーとしての視点を持ち、輸送効率だけでなく、安全設備や長期的な管理性も考慮。その上で、最適な船舶の仕様を決定する。
新造船の図面承認・品質管理
造船所が作成した図面を確認し、要望通りの仕様になっているかチェックを行う。実際に船舶の建造が開始されると、図面通り建造されているか、品質に問題はないか、船舶が建造される過程を現場で監督する。
竣工後のパフォーマンス分析
建造され竣工した船舶が計画通りのパフォーマンスを発揮しているか、船舶の運航データを解析して性能確認を行う。また、船舶を運航することで得た知見については次の新造船の仕様に反映する。
CAREER
学生時代
大学・大学院では造船・航空宇宙工学を専攻。小さい頃から“乗り物”好き。
入社〜現在
入社後、技術グループにて新造船の計画業務を担当。2018年より製紙会社向けウッドチップやログ、バイオマス輸送に関する営業を担当。2021年より造船技術グループにて、バルクキャリア、自動車船、LPG船の造船計画を担当。
今後
高い環境目標を達成するために、新技術を取り込んだ先進的な新造計画に取り組みたい。将来は新技術開発の仕事にもチャレンジしたい。
技術職から営業まで、幅広い仕事を経験できる点が魅力だった
大学、大学院と理系だったので、研究者というキャリアの選択肢もありました。ただ、私は一つの研究領域を突き詰めるよりも、”もの”や事業全体を俯瞰し、プロダクトやサービスの最適なデザインを考えるような仕事が合っているのではないかと考えていました。
海運業界を志望したのは、好きなものを仕事にしようと思ったからです。小さい頃から”乗り物”が好きで、大学時代には船舶工学を学んだほど。この領域なら、長く興味を持って働き続けられると思いました。

また、さまざまなことに興味を持つ性格から、入社後は技術職以外に営業職にもチャレンジしたいという思いがありました。川崎汽船では、ジョブローテーションで両方を経験することができ、入社後のキャリア選択も自由度が高いと感じていました。実際に入社後に営業職を経験させていただき、思い描いていたキャリアパスにつながっています。
新たに建造するオーダーメイドの船を計画。営業経験も役立っている
現在は、技術的な立場で、会社が新しく建造する船の計画業務に携わっています。乗用車などと異なり、船は貨物の種類や量、寄港予定地などの条件がそれぞれ異なるため、一船一船オーダーメイドで建造されます。基本的な条件、これまでの業務経験から蓄積した運航・安全ノウハウを船の仕様に盛り込みながら、最新の環境・省エネ技術の搭載を検討しています。業務を進める上で活きているのは、2018年から約3年培った営業経験です。技術部門が行う船の計画業務では、営業の意図を理解し、船の設備・性能として落とし込んでいきます。私は製紙会社向けウッドチップや、ログ、バイオマス輸送に関する営業の経験があり、現場ではどんな悩みや要望があるのかを具体的にイメージできます。営業部門とのコミュニケーションもスムーズで、幅広い業務を積む意義を改めて感じています。

地道な調整も多い仕事ですが、自分が計画に関わった船が海に出て、10年、20年と世界の物流を支えていくスケール感にはいつもわくわくしています。実際に、国内外の港に行った際に自社の運航船を目にすることも多く、グローバルの物流に貢献できているんだなとうれしくなりますね。船の建造を通して最新技術を実装できることもまた、やりがいの一つ。最新技術を実際に活用することで更なる技術発展に寄与し、社会貢献に繋がっていく。社会の中で大きな役割を担っていると感じています。
環境対応や新技術検討など、
新しい仕事にもチャレンジし続ける
印象深いのは2015年に手掛けた、LNG船の建造監督の仕事です。丸一年間、香川県にある造船所の現場で集中して本船の建造業務に携わり、普段デスクワークでは見られない建造工程や作業に立ち会うことができました。竣工後は1航海だけ乗船することもでき、計画~建造~竣工後の全てのステップに関わらせてもらいました。現場では、建造トラブルに監督の立場として気付くことができず、現場メンバーや本社スタッフ、顧客など多くの関係者に迷惑をかけてしまったことも…。どうリカバリーできるか対策を検討する中で、自身の役割だけにとらわれず、幅広い関係者の立場に立って物事に取り組む大切さを学びました。

普段の仕事では、どうしても足元の業務を優先してしまい、新技術検討などプラスαの業務に時間を割けないことが多々あります。でも、昨今はGHG排出などの環境対応や新技術開発の進歩が非常に早く、会社でも高い環境目標が設定されています。忙しいから”やらない”のではなく、少しずつさまざまな案件に関与しながら、手を動かすことをやめないよう心掛けています。
SCHEDULE 01
SCHEDULE 02
7:00
子どもに強制的に起こされる。まだ眠い…
8:00
子どもを保育園に送ったあと、通勤。
9:30
フレックス出社。コーヒーを飲みつつメールをチェック。
11:00
機器メーカーとの打ち合わせ。新製品情報を入手する。
12:00
昼食。会社周辺のあらゆるお店に果敢に挑戦。今日も当たり!
13:00
チームメンバーと本船仕様に関する打ち合わせ、積極的に意見交換。
15:00
朝の打ち合わせメモや資料を作成。みんなに情報共有。
17:30
退社。早く帰って子供と遊ぼう!
7:00
子どもに強制的に起こされる。まだ眠い…
8:00
子どもを保育園に送り、家に戻る。
9:00
在宅勤務開始。まずはメールチェック。
11:00
機器メーカーとのWeb面談。新製品情報を入手する。
12:00
昼食。家族に準備してもらったランチをありがたくいただく。
13:00
チームメンバーと本船仕様に関するWeb打ち合わせ、積極的に意見交換。
15:00
朝の打ち合わせメモや資料を作成。みんなに情報共有。
17:00
業務終了。子どもの迎えにGO!今日は帰ったら絵本を読んであげよう。
DAY OFF
オフの日の過ごしかた
5歳の子どもとの時間を中心に日々を過ごしています。休日は、子どもに毎週欠かさず公園に誘われ、一緒に走り回っています。おかげでいい運動になっていて、以前よりも健康になったかなと思います。
学生のみなさんへ
当社に興味を持っていただき、ありがとうございます。就職活動はさまざまな会社を知ることができる、滅多にないチャンスだと思います。自分がやりたいことは何かを突き詰めて、ぜひご自身がやりがいを感じる仕事・会社を探していってほしい。そして、もしそれが当社であればとてもうれしいです。一緒に楽しく働きましょう!