技術
山口 康彬
AI・デジタライゼーション戦略グループ
入社5年目
YASUAKI YAMAGUCHI
※所属部署・入社年次・記事内容は、取材当時のものです。
技術の仕事
新造船の仕様検討・発注
どういった輸送に従事させるかを長期的な視点でイメージした上で、実際に船を動かすユーザー側の視点から船舶仕様を決定。最新技術を搭載した機器の導入や日々の運航で得た知見を仕様に反映することも。
新造船の図面承認
造船所の作成した図面を確認し、希望していた仕様を満たす内容となっているかを確認。工期やコストのバランスを考慮し、最新技術の追加設計や最新のマーケットニーズを反映した設計変更の依頼も行う。
現場監督
図面が承認され建造が始まると運航する立場として造船所に駐在する。船が建造される過程を現場で見て、図面通りに建造されているか、建造の進捗は適切かを監督。造船所が海外にあることも多い。
竣工後の保守点検・パフォーマンス分析
建造され竣工した船舶が希望通りのパフォーマンスを発揮しているかを点検し、必要に応じてメンテナンスを行う。最新技術・最新機器を追加で搭載するために、船舶の改造を行う場合もある。
CAREER
学生時代
若手の内から裁量の大きい仕事ができる環境と日本経済を支える仕事に憧れ、海運業界を志望。中でも少数精鋭の川崎汽船に魅力を感じた。
入社〜現在
2016年~2018年は造船技術グループで新造船の設計を担当。2019年からはAI・デジタライゼーション戦略グループでデジタル技術を活かした事業の創出・改善に関わる。
今後
社外では海運のプロとして、社内では技術と営業が分かるジェネラリストとして活躍するために、営業の仕事にも携わりたい。
日本経済を支え、
若手の内から活躍できる
仕事を目指して
大学時代は2つの軸で就職活動をしていました。1つ目は日本経済を支える仕事、2つ目は若手から裁量の大きい仕事に携われる環境というものです。さまざまな業界を研究する中で、海運業界はそのどちらも叶えることができると考えました。まず、さまざまな船種を運航して鉄鉱石・穀物をはじめとする原材料、原油・LNGをはじめとするエネルギー資源の輸入、自動車の輸出入などを通じて、日本を代表する多くの企業と関わっている点。そして、1,000人弱のコンパクトな組織で売上1兆円を超える事業規模を有している点から、大きな責任を持って日本経済を支えることができると思ったのです。
川崎汽船は事務系と技術系の採用の区切りがなく、ジョブローテーションを通じて幅広い業務に携われることに魅力を感じました。海運の技術職は、船全般のことを理解して多くの情報から最適解を導く必要があります。川崎汽船なら、技術系部門だけでなく社内の他部署の仕事も学び、ジェネラリストとして成長できる環境があると考え入社を決めました。
テクノロジーで課題を改善。
自分次第で案件のタネを
芽生えさせられる
2016年から2018年までは、造船技術グループで新造船の設計や新製品の導入などを担当。そして2019年からは、AI・デジタライゼーション戦略グループの一員として、先端デジタル技術を用いた業務効率化や、新テクノロジーと既存事業のかけ合わせによる新規サービスの創出に携わっています。具体的には、Web翻訳機能に用いられるようなAI言語処理技術を用いて、海運業界特有の書類に特化したシステム開発をしたり、AIやIoTといった技術で船の運航の効率化を追求したりといった取り組みをしています。
とにかく新しいことに取り組むこの部署では、技術シーズと利用者ニーズが合致しそうな「案件のタネ」を探し、社内各所に相談することを繰り返しています。ニーズ発掘のためにヒアリングするのも良し、シーズベースで立てた仮説を提案するのも良し。自分次第で新たな案件を創出し、進めていけるこの仕事に大きなやりがいを感じています。
周囲の協力で難題を解決。
みんなから頼られる人材になるために
印象に残っているのは2017年、入社2年目での案件。川崎汽船として初めて搭載する機器の仕様決定の仕事を任された時のことでした。2020年1月より船舶の排気ガスに含まれる硫黄分を大幅被抑制する規制が開始されることが決まり、私が担当する新造船では硫黄分を取り除く機器を搭載することになりました。しかし、万が一機器が故障したら高価格な燃料を使用せねばならず、経済的損失が膨大になってしまう。機器の仕様決定は緊張感あふれるものでした。
誰も正解が分からない中で仕事を進めていく必要があり、毎日不安は尽きませんでした。そんな私を助けてくれたのは、海上職の大先輩。「経験上、このような機器で故障しやすいのはこのパーツ。だからメーカーに対してはこういう風に確認すべきだ」と分かりやすく教えてくれたのです。それからは都度上司や先輩方に相談し、課題を一つひとつクリアにしたことで、一人で抱え込まず相談することの重要性を実感しました。同時に、自分自身も人から頼られるような人材になりたいと決意した瞬間でした。
SCHEDULE 01
SCHEDULE 02
7:30
起床。効率的に出社準備。
9:00
出社。メールチェック。
11:00
打ち合わせ。スタートアップ企業から最新技術のプレゼンを受ける。
12:00
グループメンバーと近隣のレストランでランチ。

13:00
ITベンダー・社内関係者とのプロジェクト中間報告会。
15:00
社内メンバーと打ち合わせのフィードバック会。
16:00
打ち合わせの報告書を作成。
17:30
退社。デジタル推進部署向けのミートアップイベントを訪問。
8:30
在宅勤務。睡眠時間を多めに確保できるので幸せ。
9:00
勤務開始。メールチェック。
11:00
チーム会議。1週間のプロジェクト進捗を報告。
12:00
雨の日はデリバリーのランチを注文。
13:00
営業部門とブレスト。案件のタネを探す。
14:00
案件企画用プレゼン資料の作成。
17:00
欧州のITベンダーと打ち合わせ。
19:00
勤務終了。ジョギングでリフレッシュ。
DAY OFF
オフの日の過ごしかた
起床後に読書を楽しみ、妻と散歩をしながらその日の気分でぷらっとランチ。そんなのんびりとした休日を過ごしています。夜はお酒とおつまみを片手にサッカー観戦することも。仕事終わりにはお気に入りのランニングシューズでジョギングし、気持ちいい汗を流しています。
学生のみなさんへ
川崎汽船の技術グループは少人数で幅広い業務領域を担当しているので、海運技術のスペシャリストを目指すことができます。また、船に関する知識はもちろんのこと、環境対応では化学や電気、デジタル社会対応ではデータサイエンスやロボティクスなど幅広い技術に触れることができます。希望すれば、幅広いテクノロジーを用いてさまざまなチャレンジができる環境です。海運業界に興味のある方や技術を極めたい方、テクノロジーの知見を広げてたくさんの技術を吸収したい方は、きっと川崎汽船で活躍できるはずですよ。